ROSAプロジェクトを通じた熱水力安全研究
平成24年度安全研究センター成果報告会
- 開催年月日
- 2013年1月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 東京
- 国・地域
- 日本
安全研究センターの熱水力安全研究グループでは、平成17年度から7年半にわたり軽水炉の安全上の課題解決にかかわるOECD/NEA ROSAプロジェクトを主催した。PWRの事故現象模擬・再現性に優れたLSTFを用いて多様な事故現象を包含する9課題19回の実規模実験を行い、得られたデータをもとに事故現象の解明とともに熱水力最適評価(BE)手法の性能向上を目指した研究に取り組んでいる。ここでは代表例として、大破断LOCA時の低温側配管内蒸気凝縮にかかわる個別効果実験と、低温側配管での中破断LOCAに関するシステム効果実験の結果を紹介する。特に後者では、実験前解析(Blind解析)を参加機関とともに系統的に実施し、最高燃料被覆管温度や炉心水位など、主要な安全指標に大きなバラツキを見いだすとともに、実験後解析を通じて、炉心出口での気液対向流制限など、炉心冷却の予測改善に必要な解析モデルを明確にした。