書籍等出版物

2019年7月22日

読書教育の未来

  • 日本読書学会編

担当区分
編者(編著者)
担当範囲
読みと感情
出版者・発行元
ひつじ書房
総ページ数
374
担当ページ
144-154
記述言語
日本語
著書種別
学術書
DOI
ISBN
9784894769380

本書は,読書にまつわる事象について,国語教育および心理学,脳科学の観点から概観している。編集員として参画し,さらに「読みと感情(Pp.144-154)。」を担当した。その内容は物語の読みと感情を,登場人物の感情理解と読み手の感情の観点から,概観している。
その結果,読み手は物語を読んでいる最中(オンライン処理)に,すでに登場人物の感情を推測し,読み手の感情も影響を受けていることがわかった。また,発達的にみると,少なくとも8才くらいからは自動的な感情推論が行われている可能性がある。しかし,その精度は低く,加えて,子どもの感情推論にはワーキングメモリの能力など他の認知能力が影響していると考えられる。
読み終わった後(オフライン処理)の感情については,小学生くらいから登場人物の感情について推測でき,読み手の感情は物語が表現している感情価に影響されていることがわかった。

ID情報
  • ISBN : 9784894769380