2020年4月 - 2024年3月
社会的実践を志向する学習領域「数理科学」の構築に関する総合的研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
本研究は,未来社会を創っていくための資質・能力を育むという積極的な意思のもと,社会的実践を志向する学習領域「数理科学」の学校教育への実装化を課題に据え,児童生徒が一連の「社会的実践プロセス」において,数理科学の手法や方法を用いる様相を明らかにするとともに,教師のタスクデザイン力に着眼した教師教育について実証的に考究することを目的とするものである。
初年次である2020年度は,研究分担者に,大学等の研究者,指導主事や小・中・高等学校の教諭を加えた,総勢43名からなる研究組織で,理念班,カリキュラム班,タスク・授業デザイン班,教師教育班に分かれて研究を進めた。主な成果は,以下の四点である。第一に,STEM教育のdisciplinaryモデルとシュワブによるディシプリンの概念を参照して,学校教育における数理科学教育のカリキュラム構成モデルを検討し論文にまとめた。また,デューイ(1968)のプラグマティズムの考えを中心に,社会的実践を志向する学習領域「数理科学」の,学校教育に対する教育学的意義について検討を進めた。第二に,中学校技術科の「技術の見方・考え方」,高等学校情報科の「情報の科学的な見方・考え方」を拡張するという方針のもと,数理科学の手法・方法,見方・考え方に付随して働く社会科,技術科,情報科,理科等の各教科固有の見方・考え方を整理した。第三に,いわゆる文理が融合している社会情報学部における卒業研究の取り組みを共有し,本研究で開発する教材の方向性を確認した。また,小学校,中学校,高等学校の校種別のWGに分かれ,社会的実践プロセスを内在する教材の候補となる題材・素材を収集し,教材の構想を練った。第四に,社会的実践を志向する教材を開発し授業化する上での鍵となる見方・考え方を事例的に同定するために,題材・素材から教材を構想するプロセスに関するデータを収集した(映像記録を含む)。
初年次である2020年度は,研究分担者に,大学等の研究者,指導主事や小・中・高等学校の教諭を加えた,総勢43名からなる研究組織で,理念班,カリキュラム班,タスク・授業デザイン班,教師教育班に分かれて研究を進めた。主な成果は,以下の四点である。第一に,STEM教育のdisciplinaryモデルとシュワブによるディシプリンの概念を参照して,学校教育における数理科学教育のカリキュラム構成モデルを検討し論文にまとめた。また,デューイ(1968)のプラグマティズムの考えを中心に,社会的実践を志向する学習領域「数理科学」の,学校教育に対する教育学的意義について検討を進めた。第二に,中学校技術科の「技術の見方・考え方」,高等学校情報科の「情報の科学的な見方・考え方」を拡張するという方針のもと,数理科学の手法・方法,見方・考え方に付随して働く社会科,技術科,情報科,理科等の各教科固有の見方・考え方を整理した。第三に,いわゆる文理が融合している社会情報学部における卒業研究の取り組みを共有し,本研究で開発する教材の方向性を確認した。また,小学校,中学校,高等学校の校種別のWGに分かれ,社会的実践プロセスを内在する教材の候補となる題材・素材を収集し,教材の構想を練った。第四に,社会的実践を志向する教材を開発し授業化する上での鍵となる見方・考え方を事例的に同定するために,題材・素材から教材を構想するプロセスに関するデータを収集した(映像記録を含む)。
- ID情報
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- 課題番号 : 20H01739
- 体系的課題番号 : JP20H01739