論文

責任著者
2014年5月

視床下部腹内側核(VMH)破壊によるガストリン産生細胞(G細胞)の細胞増殖を伴わないガストリン産生および分泌亢進

日本臨床生理学会雑誌
  • 吉村 英悟
  • 影山 晴秋
  • 鈴木 洋子
  • 金澤 真雄
  • 瀬野尾 章
  • 石塚 典子
  • 荒井 勝己
  • 今関 信夫
  • 高橋 美砂子
  • 佐藤 栄子
  • 塩田 清二
  • 橋田 誠一
  • 井上 修二
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44
2
開始ページ
61
終了ページ
67
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本臨床生理学会

視床下部腹内側核(VMH)破壊によって腹部臓器の細胞増殖が惹起される。VMH破壊はガストリン分泌を亢進する。本研究ではVMH破壊によるガストリン分泌亢進はガストリン産生細胞(G細胞)の細胞増殖に起因するか否かを検討した。VMH破壊5日後のVMH破壊ラットおよび偽手術(Sham)ラットの血清ガストリン濃度と胃幽門部のガストリンmRNAの発現量を測定した。また、電子顕微鏡でG細胞の微細構造を観察した。さらに幽門部で抗PCNA抗体と抗ガストリン抗体を用いた蛍光二重染色を実施した。VMH破壊ラットではShamラットに比し、血清ガストリン濃度と胃組織ガストリンmRNA発現量の有意な増加とG細胞で著明な脱顆粒の電顕像を呈した。蛍光二重染色では両ラット間に二重陽性細胞数に差を認めなかった。以上よりVMH破壊はG細胞の増殖を伴わずガストリンの産生と分泌亢進を惹起させることが示唆された。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 0286-7052
  • 医中誌Web ID : 2015325201

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