講演・口頭発表等

福島第一原子力発電所における燃料デブリ中の核燃料物質定量に関する候補技術の特性研究,2-2;パッシブ中性子法

日本原子力学会2017年秋の大会
  • 能見 貴佳
  • ,
  • 長谷 竹晃
  • ,
  • 小菅 義広*
  • ,
  • 白茂 英雄
  • ,
  • 浅野 隆

開催年月日
2017年9月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
札幌
国・地域
日本

原子力機構プルトニウム燃料技術開発センターでは福島第一原子力発電所における燃料デブリ中の核燃料物質(Pu及びU)定量技術へのパッシブ中性子法の適用性評価を実施している。本件では収納容器内の空間を単一セルにてセグメント化し、各単一セルにマテリアル(照射後燃料、構造材、水など)をランダムに配置した不均質モデルを用いてシミュレーションを行い、「パッシブ中性子法の総合的な不確かさ」を推定した。評価の結果、「パッシブ中性子法の総合的な不確かさ」は、湿式貯蔵では最大約8\%、乾式貯蔵では最大約4\%となり、その主要な不確かさの要因が水分含有率の変動であることを確認した。このことから、本手法は、乾式貯蔵への適用性が高く、湿式貯蔵のように収納容器内の水分含有量が変動する場合には、比較的大きなバイアスが発生する恐れがあるため、注意が必要である。なお、この「パッシブ中性子法の総合的な不確かさ」は、$\gamma$線計測などにより得られる燃料組成の不確かさや燃料デブリを模擬した標準試料を準備することの難しさに起因する校正の不確かさが含まれていない。このため、実測とシミュレーションを組み合わせるなど校正の不確かさを最小とするための手法の検討が今後の課題である。

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URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5060058