2018年10月
経年気象要因を考慮した植物資源利用システム設計のための単収予測統計モデル:サトウキビからの砂糖・エタノール複合生産システムへの適用事例
日本LCA学会誌
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 14
- 号
- 4
- 開始ページ
- 302‐318
- 終了ページ
- 318
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.3370/lca.14.302
- 出版者・発行元
- 日本LCA学会
植物資源利用システムにおいて、農業(品種改良や営農操作など)、工業(原料抽出や加工など)の両サブシステムを大域的に最適化するために、ライフサイクル思考を適用して設計された変更案を用いることが収益性の向上や環境影響の低減に有効となりうる。そのような設計を行う際には、植物の特徴である気象要因の変動への感応性の違いを適切に考慮し、反映することが肝要である。そこで、本論文では、サトウキビを事例として、品種育成時に試験圃場で測定される一般的なデータ、気象庁の気象観測データ、農家圃場の生長状況データを統計的に解析することにより、ある地域における特定の品種の気象感応性を数理化し、品種ごと、面積あたりの生産性(単収)予測モデルを作成した。さらに、このモデルを用いて既往研究で構築された農工横断型生産シミュレーターを拡張し、将来の気象要因の変動を想定すれば、現地の事情に密接に対応した農業・工業の両システムの設計が可能であることを示した。気象要因の変動を考慮することによって品種間の優位性の評価結果が変わる可能性があることも明らかとなった。
- リンク情報
- ID情報
-
- DOI : 10.3370/lca.14.302
- ISSN : 1880-2761
- eISSN : 1881-0519
- J-Global ID : 201802271056272676
- CiNii Articles ID : 40021727476
- CiNii Books ID : AA12568247
- CiNii Research ID : 1390845713014093056