2024年12月19日
「リュウグウ」サンプルの生物汚染発見が、逆説的にJAXAでの汚染排除の適切さを証明
- 種別
- インターネットメディア
- 執筆者
- 本人以外
- 発行元・放送局
- Yahoo!ニュース
- 番組・新聞雑誌名
- 宇宙へのポータルサイトSORAE
- 掲載箇所
- 科学欄
小惑星から直接採集したサンプルは、地球の生物に汚染されていないこと、大量に採集できないことから、最も貴重な科学サンプルです。このためサンプルの取り扱い時には、汚染に対して細心の注意が図られます。
インペリアル・カレッジ・ロンドンのMatthew J. Genge氏を筆頭著者とする国際研究チームは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ2」が採集した小惑星「リュウグウ」のサンプルを観察したところ、生物の細胞が付着していることを確認しました。
もちろんこれは地球外生物ではなく、地球のどこにでもいるありふれた細菌であることがすぐに明らかとなっています。また、細菌の成長度合いからすると、研究を行ったインペリアル・カレッジ・ロンドンでの取り扱い中に細菌が付着した可能性が高いと考えられます。
今回の結果は、小惑星のサンプルのような貴重品を取り扱う際には、普段している以上の汚染対策を行うべきであることを強調しています。一方で逆説的ではあるものの、JAXAにおけるサンプル取り扱い時の汚染対策がいかに厳重かつ適切であったかを示しています。さらに今回の結果は、小惑星サンプルの取り扱い方法だけでなく、月や火星へ向かう探査機の汚染対策や、隕石に含まれる生物のような構造の解釈など、様々な方面にも影響を与えそうです。
インペリアル・カレッジ・ロンドンのMatthew J. Genge氏を筆頭著者とする国際研究チームは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ2」が採集した小惑星「リュウグウ」のサンプルを観察したところ、生物の細胞が付着していることを確認しました。
もちろんこれは地球外生物ではなく、地球のどこにでもいるありふれた細菌であることがすぐに明らかとなっています。また、細菌の成長度合いからすると、研究を行ったインペリアル・カレッジ・ロンドンでの取り扱い中に細菌が付着した可能性が高いと考えられます。
今回の結果は、小惑星のサンプルのような貴重品を取り扱う際には、普段している以上の汚染対策を行うべきであることを強調しています。一方で逆説的ではあるものの、JAXAにおけるサンプル取り扱い時の汚染対策がいかに厳重かつ適切であったかを示しています。さらに今回の結果は、小惑星サンプルの取り扱い方法だけでなく、月や火星へ向かう探査機の汚染対策や、隕石に含まれる生物のような構造の解釈など、様々な方面にも影響を与えそうです。