2017年4月 - 2020年3月
心不全発症における心筋細胞不均一性の意義
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A)
心不全は心臓のメカニカルストレス応答機構の破綻により発症するが、個々の心筋の応答不均一性について明らかでない。我々は、シングルセルRNA-seq・1分子RNA ISH・遺伝子改変技術・分子病理解析を統合して、マウス圧負荷心不全モデル・ヒト心不全患者の心筋細胞の不均一性を解析した。その結果、圧負荷で誘導される肥大型心筋は代償型・不全型心筋に分岐し、不全型心筋は心臓の中間層に多いことがわかった。また不全型心筋の誘導にはDNA損傷・p53シグナルの活性化が必要であり、心筋DNA損傷の程度により心不全患者の治療応答性が規定されていることを実証した。これらは、心不全の精密医療に繋がる基盤的成果と言える。
- ID情報
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- 課題番号 : 17H01560
- 体系的課題番号 : JP17H01560