MISC

2004年

景観構造が管住性ハチ類の種多様性に及ぼす影響:武庫川流域における調査

日本生態学会大会講演要旨集
  • 遠藤 知二
  • ,
  • 森島 玲奈
  • ,
  • 勝又 愛
  • ,
  • 北垣 優子
  • ,
  • 西本 裕
  • ,
  • 橋本 佳明
  • ,
  • 中西 明徳

51
0
開始ページ
263
終了ページ
263
DOI
10.14848/esj.ESJ51.0.263.0
出版者・発行元
日本生態学会

管住性ハチ類を利用した保全生物学の研究は、(1)送粉者(ハナバチ類)や捕食者(カリバチ類)など、複数の機能グループを同時に扱えること、(2)営巣ハチ類とそれらに寄生する天敵類からなる被食者-捕食者系を同時に扱えること、(3)簡便に調査でき、かつ結果が短期的な変動要因に左右されにくいことなどから、近年さかんになりつつある。現在まで、これらの管住性ハチ群集が環境の地域特性に応じてどのように構成されているかについて、いくつかの調査が行われてきたが、比較的狭い範囲での調査に限られていた。ここでは、河川の流域全体というやや広い範囲にわたって、さまざまな環境要素を含む景観構造が管住性ハチ類の種多様性や種構成にどのように影響しているかを検討する目的で調査を行った。調査は、兵庫県南東部を流れる武庫川流域を対象に、環境省メッシュマップの2次メッシュを4等分した区画(約4.6x5.7km)内で森林環境を1-3地点任意に選び、37区画合計41地点で管住性ハチ類を誘引、営巣させるトラップを設置した。トラップは内径の異なる竹筒とヨシ筒20本(竹筒トラップ)からなっており、1地点あたり5基のトラップをそれぞれ10-20m離れた立木の1.5-2mの高さに固定した。2002年4-5月にトラップを設置し、同年11-12月に回収するまで野外に放置した。その結果、全体で管住性ハチ類21種1343の巣が得られ、地点あたり平均種数は、5.27種(SD=1.95、レンジ1-9)だった。調査地点を中心として異なる半径(200、400、800、1600m)の円内の森林面積と種数の関係を検討したところ、いずれの空間規模でも森林面積が60%程度を占める地点で種数が最大になり、それよりも森林面積が多くても少なくても種数は減少する傾向があった。このことは、複数の環境要素の混合が種多様度に影響を与えていることを示唆している。発表では、GISにもとづいた分析結果をふまえて報告する。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.14848/esj.ESJ51.0.263.0
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130007012431
ID情報
  • DOI : 10.14848/esj.ESJ51.0.263.0
  • CiNii Articles ID : 130007012431

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