論文

査読有り 筆頭著者 本文へのリンクあり
2019年

ミメーシスの創造性――リクール解釈学の視座から【2019年度日本哲学会優秀論文賞受賞論文】

『哲学の門: 大学院生研究論集』、日本哲学会
ダウンロード
回数 : 1320
  • 山野弘樹

1
開始ページ
40
終了ページ
53
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
出版者・発行元
日本哲学会

本論文の目的は、フランスの哲学者ポール・リクール(Paul Ricœur, 1913 -2005)の著作『生きた隠喩(La métaphore vive)』(1975)および『時間 と物語(Temps et Récit)』( 1983-85)における「ミメーシス論」の理論的発展を考察することを通して、「三重のミメーシス論」、とりわけ「ミメーシス I」の位置づけに対する新たな解釈を提示しつつ、リクール解釈学における「ミメーシス」の創造性を再検討することである。
本論文においては、次のような順序で議論が進められる。まず、『生きた隠喩』における「ミメーシス論」の概略を論じる(1)。続けて、ガダマー『真理と方法』における「変容」論を手がかりとしつつ、リクールの「ミメーシス論」のさらなる明確化を図る(2)。さらに、『生きた隠喩』執筆期のリクールの議論の中に、すでに「三重のミメーシス論」が萌芽的な形で表現されていたことを論証しつつ(3)、リクール解釈学における「ミメーシス I」の枢要な位置づけについて論じる(4)。

※本論文は、2018年6月23日に行われた「実存思想協会第34回大会」での発表を基に執筆されたものです。多くの意見をくださったフロアの方々、何より、司会を担当してくださった川口茂雄先生に心から感謝申し上げます。

リンク情報
URL
http://philosophy-japan.org/wpdata/wp-content/uploads/2019/08/YAMANO-HIROKI.pdf 本文へのリンクあり

エクスポート
BibTeX RIS