論文

査読有り
2002年5月

顕微可視分光法による風化花崗岩表面の鉄酸化物の分析

Applied Spectroscopy
  • 永野 哲志
  • ,
  • 磯部 博志*
  • ,
  • 中嶋 悟*
  • ,
  • 芦崎 翠*

56
5
開始ページ
651
終了ページ
657
記述言語
英語
掲載種別
DOI
10.1366/0003702021955222

本報は、風化花崗岩中に微量に存在する鉄酸化物を顕微可視分光法で分析した結果を報告したものである。顕微可視分光計は数十$\mu$mの微細領域の可視光スペクトルを測定する装置であり、微視的に不均質な花崗岩に適用すれば構成鉱物毎の情報を得ることができる。従来からの拡散反射法により風化花崗岩中には結晶質の針鉄鉱が存在することが示されていたが、本分析法により結晶質相に加え非晶質水酸化鉄も存在していることを明らかにした。また、風化環境下における非晶質水酸化鉄及び針鉄鉱の生成速度を議論するとともに、風化環境下において熱力学的に不安定であり本来速やかに結晶化するはずの非晶質水酸化鉄が、有害元素を取り込んだ場合には長期に亘り安定に存在する可能性を指摘した。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.1366/0003702021955222
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?12954
ID情報
  • DOI : 10.1366/0003702021955222
  • ISSN : 0003-7028

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