論文

査読有り
2020年10月

高ラドン環境下でプルトニウムを迅速検知するためのGd$_{2}$Si$_{2}$O$_{7}$(GPS)シンチレータを用いた$\alpha$線イメージング検出器の開発

IEEE Transactions on Nuclear Science
  • 森下 祐樹
  • ,
  • 井崎 賢二
  • ,
  • 金子 純一*
  • ,
  • 山本 誠一*
  • ,
  • 樋口 幹雄*
  • ,
  • 鳥居 建男

67
10
開始ページ
2203
終了ページ
2208
記述言語
英語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
DOI
10.1109/TNS.2020.3014997

Gd$_{2}$Si$_{2}$O$_{7}$(GPS)シンチレータベースの$\alpha$線イメージング検出器を開発し、実際のプルトニウム(Pu)粒子と$^{222}$Rn子孫核種を測定することにより、$^{222}$Rn子孫核種存在下でのPu粒子検知の有効性を実証した。GPSシンチレータプレートの外形寸法は5$\times$5cmで、シンチレータ層は厚さ3mmの高透明ガラス上に構成され、シンチレータ層の厚みは約50ミクロンであった。シンチレータプレートは、位置感知型光電子増倍管にシリコーングリースで光学的に結合した。開発した$\alpha$線イメージング検出器は良好な感度の均一性を示した。Pu粒子の放射能を検出器上の14か所の異なる位置で評価した。測定した$\alpha$線のカウントから放射能は正確に評価され、その差異は$\pm$6\%以内となった。Pu同位体の$\alpha$線エネルギー領域にエネルギーウィンドウを適用することにより、ラドン222子孫核種のカウントを65.3\%減少することができた。Pu/$^{222}$Rn子孫放射能比は1/51であったが、Pu粒子は5分測定で$^{222}$Rn子孫核種から識別された。したがって、開発した$\alpha$線イメージング検出器は、高いラドンバックグラウンド環境下でのでのPu粒子の汚染のモニタリングに有効である。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.1109/TNS.2020.3014997
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5069143
ID情報
  • DOI : 10.1109/TNS.2020.3014997
  • ISSN : 0018-9499
  • eISSN : 1558-1578

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