共同研究・競争的資金等の研究課題

2011年 - 2013年

観光の効果を地域社会へ還元する中間システムの研究

文部科学省  科学研究費補助金(基盤研究(C))  基盤研究(C)

課題番号
23614002
体系的課題番号
JP23614002
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
5,460,000円
(直接経費)
4,200,000円
(間接経費)
1,260,000円
資金種別
競争的資金

2012年度は、現地調査を研究代表者・研究分担者ともそれぞれのフィールドで調査を進めるとともに、研究組織全体で三重県鳥羽市及び長崎県佐世保市での合同調査を行った。また、観光まちづくりや着地型観光に関する文献や資料を収集し、基本データベースの作成を進めた。また研究成果として、海外の学会での発表2件、国内発表2件、査読付き論文が3件であった。なお7月、11月、3月に3回の共同研究会を開催した。第1回研究会では関係性モデルと現地合同調査について検討し、2-3回目は、フィールド調査の結果の検討と今後の成果とりまとめ議論を行った。調査対象地は、合同調査では上記の三重県鳥羽市及び長崎県佐世保市を選定した。また個別調査では、長崎県五ヶ瀬町、北海道知床地域および新潟県村上市を調査した。海外調査として予定していたボゴール市(インドネシア)については、予備調査の結果、十分調査が行えないと判断し、海外調査地については研究代表者が関わっているドミニカ共和国の事例を用いることとした。三重県鳥羽市の「海島遊民クラブ」調査は2012年12月に行った。エコツーリズム推進体制における「中間組織」を対象に調査を実施した。今回の調査で明らかになったことは、当該地域における代表的な中間組織である「海島遊民くらぶ」が地域の中間システムに外部中間システムとして関与している実態であり、そこで両者がメリットを生み出す仕組みを構築していることを明らかにした。長崎県佐世保市黒島の調査は2012年7月に実施した。島内ツアーに参与観察し、またツアー実施関係者からの聞き取りを行った。その結果、島外の旅行主催事業者が島内の関係者を連携させて、地域ツアーを形成し、その利益を経済的に還元する仕組みを構築しているが、仕組みが内部に個人的に移転されているだけで、黒島では地域側の中間システムの形成が十分ではないことが明らかにできた。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/d/p/23614002.ja.html
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-23614002
ID情報
  • 課題番号 : 23614002
  • 体系的課題番号 : JP23614002