2020年
気温の心拍数や心拍変動への影響
生体医工学
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- 巻
- 58
- 号
- 0
- 開始ページ
- 157
- 終了ページ
- 157
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11239/jsmbe.Annual58.157
- 出版者・発行元
- 公益社団法人 日本生体医工学会
<p>【背景】気温により死亡率が異なり、暑さと寒さのいずれにおいてもリスクが高くなることが報告された(Lancet 386: 369-375, 2015)。国により気温の影響は多彩であり、日本国内においても地域差がみられた。気温変化が、心血管系や自律神経に影響することが主因と考えられるが、詳細なメカニズムについては不明である。【目的】心拍数や心拍変動指標への気温の影響について、地域差も含めた検討を行うことを目的とした。【方法】洞調律である24時間ホルター心電図で得られたR-R間隔のデータを解析した。ホルター心電図データベースから、例数の多い東京都と北海道を抽出して解析した。解析対象は、東京の3.9万例、北海道の3.5万例 であった。解析は、MeanNN(24時間のN-N間隔の平均値)などの時間領域、周波数領域、非線形指標、に関しておこなった。【結果】MeanNNは、両地域ともM字型の変化を示した。北海道は東京と比較して低温方向へ曲線がシフトしており、高温における低下が顕著であった。SDNN:24時間のN-N間隔の標準偏差、LF:低周波領域のパワー、HF:高周波領域のパワー、についてもMeanNNと同様の変化を示した。【総括】気温により心拍数が変動することが示された。気温による心拍数の変動には地域差がみられ、自律神経活動の変化によるものと考えられた。</p>
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11239/jsmbe.Annual58.157
- ISSN : 1347-443X
- CiNii Articles ID : 130007884858