講演・口頭発表等

J-PARCの1MW大強度核破砕中性子源のターゲット容器の応力評価による構造最適化研究

日本原子力学会2017年秋の大会
  • Guan W.
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  • 若井 栄一
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  • 粉川 広行
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  • 直江 崇
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  • 涌井 隆
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  • 羽賀 勝洋
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  • 高田 弘
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  • 二川 正敏

開催年月日
2017年9月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
札幌
国・地域
日本

J-PARCの大強度核破砕中性子源で使用する水銀ターゲット容器は、水銀容器及び冷却水層を有する保護容器から成るSUS316L製薄肉多重容器構造であり、1MW(3GeV, 25Hz)での安定運転を目標としている。パルス陽子ビーム入射によって生じる水銀の発熱により、容器間を接続するリブ構造部に高い熱応力が生じる。また、熱応力は陽子ビームのトリップによって繰返し負荷される。1MW大強度運転を安定的に実施するためにも、熱疲労に対する耐久性向上の観点から発生応力を低減する必要がある。本研究では、将来的な出力増強を視野に入れて、既存のターゲット容器の構造モデルを基にして、ロバストな設計や大幅に解析ケースを減らす等の特徴を有するタグチメソッドを適用し、水銀ターゲット容器に発生する熱応力を低減するための構造モデルの最適化検討を新しいアプローチによって実施した。結論として、タグチメソッドによって評価した構造モデルでは、従来構造に比べて、応力分布をさらに低減できる条件を示すことができた。今後のターゲット容器の構造設計に対し、このような新しい解析法を用いることによって、より高出力に耐える設計の最適化を短期間に進めていくことが期待される。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5060132