講演・口頭発表等

大強度化のためのJ-PARC水銀ターゲット容器の製作技術の現状

日本中性子科学会第17回年会(JSNS 2017)
  • 涌井 隆
  • ,
  • 若井 栄一
  • ,
  • 粉川 広行
  • ,
  • 直江 崇
  • ,
  • 羽賀 勝洋
  • ,
  • 高田 弘

開催年月日
2017年12月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
福岡
国・地域
日本

J-PARCの核破砕中性子源の水銀ターゲット容器(幅1.3m、長さ2.5m)は、水銀容器と二重壁構造を持つ保護容器からなる薄肉(最小3mm)の多重容器構造で、溶接組立による複雑な構造を持つ。2015年に500kWの陽子ビーム出力で運転中、保護容器の溶接部から微小な冷却水漏れを生じた不具合の再発を防止するため、新しい容器では、熱応力の高い前半部の溶接線数を低減する改良と溶接検査を強化する改善を行った。これまで個別に加工し、溶接で組み立てた水銀容器と保護容器を、ワイヤー放電加工によりブロックから一体成型するよう製作方法を変更し、溶接線の総長さを半減させた。また、溶接変形を低減するために、溶接手順の見直しを行った。溶接検査では、放射線透過試験と超音波探傷試験を追加した。特に、薄肉部の検査精度を向上するために、新たな水浸式超音波法を適用して、0.2mmまで欠陥検出精度を高め、その溶接検査により、新しい容器の健全性を確認した。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5061373