海水プール沸騰熱伝達に関する研究,1; 伝熱面上の海水析出物の影響
日本原子力学会2016年春の年会
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- 開催年月日
- 2016年3月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 仙台
- 国・地域
- 日本
東京電力福島第一原子力発電所事故では、炉心の冷却のため海水が注入されたことから、炉内状況を正確に把握するために、海水の沸騰熱伝達の評価が求められる。本報告では、伝熱面上に析出した海水成分が沸騰熱伝達に与える影響を把握するため、海水プール沸騰実験を実施した。その結果、塩分濃度7wt\%, 10wt\%の人工海水において、伝熱面全面に結晶が析出した。さらに、一定の熱流束であるにもかかわらず、伝熱面表面温度は上昇し続けた。これは伝熱面上の析出物が徐々に厚くなったためと考えられる。このように濃縮された海水では、沸騰に伴い伝熱面上に結晶が析出し、冷却性能は大きく低下する。