MISC

2005年3月

「常陽」MK-III性能試験; 主送風機起動特性確認試験(PT-303)、出力上昇試験(PT-301)、定格出力連続運転試験(PT-302)

JNC TN9410 2005-006
  • 大山 一弘
  • ,
  • 川原 啓孝
  • ,
  • 石田 公一
  • ,
  • 有吉 昌彦
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  • 礒崎 和則
  • ,
  • 菅谷 和司*
  • ,
  • 深見 明弘*

開始ページ
121
終了ページ
記述言語
日本語
掲載種別
機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等

高速実験炉「常陽」は、MK-III性能試験において、原子炉出力を約20\%、50\%、75\%、90\%および100\% (140MWt)と段階的に上昇させ、平成15年10月28日にはMK-III炉心の定格熱出力である140MWtに到達した。その後、定格熱出力100時間以上の連続運転を達成した。本報告書は、性能試験のうち、主送風機起動特性確認試験、出力上昇試験および定格出力連続運転試験の結果を報告するものである。概要は、以下のとおりである。(1)}温態待機状態(系統温度250$^{\circ}C$)から、原子炉出力を段階的に通常の運転操作(出力上昇率は約5MWt/20minで、5MWt毎に約10分間出力保持を行う)により上昇させ、平成15年10月28日に定格熱出力(140MWt)を達成した。また、各出力レベルで、各部温度および流量が警報設定値以内であることを確認した。(2)}原子炉熱出力をパラメータにして、主送風機起動に関する一連の操作を行い、冷却材温度に与える影響を確認した。その結果、自然通風冷却状態から主送風機を起動する最適な原子炉出力は約18MWtとし、起動手順は4基の主送風機を1基ずつ順次起動する方法(1A$\rightarrow$2A$\rightarrow$1B$\rightarrow$2Bの順)とした。(3)}原子炉熱出力35MWtから制御棒2本同時挿入による原子炉停止操作を行い、制御棒挿入から主送風機停止に至る一連の操作が十分な時間的余裕をもって行うことができることを確認した。この原子炉停止操作方法を採用することにより、運転員の操作を軽減し、プラント特性も向上することを確認した。(4)}11月14日に原子炉を定格熱出力まで出力上昇し、その後11月20日10時30分まで、定格熱出力100時間以上の連続運転を達成した。24時間間隔でプラント各部のデータを取得し、警報設定値以内であることを確認した。

リンク情報
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https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?4037651

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