2019年8月
脳性麻痺発症のリスクが高い早産児の父親役割遂行に向けた父親の調整過程
千葉看護学会会誌
- 巻
- 25
- 号
- 1
- 開始ページ
- 57
- 終了ページ
- 65
脳性麻痺発症のリスクが高い早産児の父親役割遂行に向けた父親の調整過程を明らかにし、NICUにおける看護援助の示唆を得ることを目的に、質的記述的研究を行った。脳性麻痺の診断が下されている早産児の両親5組に半構成的面接を行った結果、【妻と出産について話し合いながら妻をいたわる】【妻と子どもの生死に直面し動揺しながらも妻をいたわり、子どもの無事を願う】【NICU環境や子どもの外見に衝撃を受けながらも妻をいたわる】【子どもを優先した仕事の調整を行いながら子どもと関わる】【夫婦で話し合うことで意識を統一しつつ、妻の育児への取り組みを支える】【妻と協働しながら日常の育児・家事や子どもの成長発達を意識した育児を行う】【妻や祖父母と協働しながら意図的に早産児のきょうだいと関わる】の7テーマが生成された。また父親は、父親役割遂行に向けた父親の調整過程の特徴から明らかとなった萌芽期・試行錯誤期・協働拡大期の3段階を辿っていた。