MISC

2016年11月

尿膜管遺残症28例の検討

埼玉県医学会雑誌
  • 馬場 香子
  • ,
  • 石黒 匡史
  • ,
  • 青柳 和也

51
1
開始ページ
263
終了ページ
268
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
埼玉県医学会

形成外科で治療した尿膜管遺残症28例を対象に、年齢、性別、主訴、初診時検査所見、Blichert-Toft病型分類、治療法、病理組織学所見、合併症について診療録をもとに検討した。その結果、年齢は14〜59歳で、性別は男19例・女9例であった。主訴は全例が臍周囲炎であった。初診時に尿検査を行った21例中1例に有意な所見(細菌2+)を認めた。画像検査によるBlichert-Toft分類は全例ともB(尿膜管臍洞型)であった。23例に尿膜管摘出術と同時に臍形成術を施行し、他の3例は切開排膿術、2例は保存的治療を行った。全例で病理組織学的に悪性所見は認めなかった。1例に根治術前に麻痺性イレウスを認め、1例に術後創感染が生じたが、いずれも保存的治療で改善した。尿膜管摘出術と同時に臍形成術を施行した症例は、全例で再発を認めず、患者の整容的満足も得られた。

ID情報
  • ISSN : 0389-0899
  • 医中誌Web ID : 2017098176

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