共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

室内環境における真菌およびダニの増殖関連性に関する研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

課題番号
21K10427
体系的課題番号
JP21K10427
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

住環境中の菌数・ダニ数が異常増加した場合に、居住者に対して、特に吸入曝露により、アレルギーや感染症といった健康危害が発生する可能性がある。住環境の真菌やダニは、住宅内外の気温、相対湿度、建材の水分含量、断熱等住宅の性能、居住者の清掃頻度等住まい方に影響を受け、増減すると考えられているが、加えて、互いの増殖に寄与し合っている可能性がある。そこで、実住環境から採取したハウスダスト中の真菌量・ダニアレルゲン量の分布調査、および実験室内での真菌とヒョウヒダニの共培養実験を行い、住環境における真菌とダニの増殖関連性、および真菌やダニが増殖しやすい住環境要因についての検討を行う計画を立案した。
2021年度には、真菌・ダニが増殖しやすい秋季(9月~11月)に、実住環境から採取したハウスダスト中の真菌量・ダニ アレルゲン量の分布調査を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症の流行により、サンプル採取のための住宅訪問の実施ができなかった。そこで、2023年度に実施予定だった実験室内での真菌とヒョウヒダニの共培養実験を実施し、ヒョウヒダニの真菌菌体への走性を真菌の種類ごとに確認した。本実験には、Aspergillus 属菌2種、Eurotium属菌1種、 Penicillium 属菌1種、 Cladosporium属菌1種、酵母類2種を用いた。その結果、酵母類はカビと比較してヒョウヒダニに対して高い誘因効果を持つことが示された。2021年度に実施できなかった実住環境から採取したハウスダスト中の真菌量・ダニアレルゲン量の分布調査は、2022年度および2023年度に実施し、予定通りの2年間で延べ20件の調査を実施する予定である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K10427
ID情報
  • 課題番号 : 21K10427
  • 体系的課題番号 : JP21K10427