MISC

2011年

声の性別判定に関する研究 ホルモン未投与および投与中のFemale to Maleを対象として

GID(性同一性障害)学会雑誌
  • 正岡美麻
  • ,
  • 正岡美麻
  • ,
  • 高木謙太郎
  • ,
  • 坂口菊恵
  • ,
  • 針間克己
  • ,
  • 阿部輝夫
  • ,
  • 内田直
  • ,
  • 長谷川寿一

4
1
開始ページ
154
終了ページ
155
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
GID(性同一性障害)学会

FTMの声が周囲の人にどう知覚され、声のどの要素がその知覚に関わるかを明らかにするため、FTMおよび統制群男女の声を28名の実験参加者に聞かせ、性別判定と女らしさを評価してもらった。ホルモン未投与FTM群、投与FTM群、統制群男性、統制群女性、各10名ずつの声を刺激とした。その結果、性別判定は、未投与群では80%以上の確率で男性と判断された者が3名、85%以上の確率で女性と判断された者が7名であった。投与群は、10人全員が100%の確率で男性と判定された。音声解析の結果との関連を見ると、女声らしさと強く相関していたのが、基本周波数(声の高さの指標)等であった。未投与群と比較しても85%以上の確率で女性と判定されているFTMの方が基本周波数が大きい値であった。未投与のFTMは人により声の認識のされ方が大きく異なり、投与しているFTMの声は男性の声と変わりなく認識された。声の性別判定においては、声の「質」以上に「高さ」が重要な要素であることが示された。

リンク情報
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201302213091422059
ID情報
  • ISSN : 1883-5228
  • eISSN : 1883-5236
  • 医中誌Web ID : 2013107049
  • J-Global ID : 201302213091422059

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