静電加速器における加速器・ビーム技術の開発
第9回高崎量子応用研究シンポジウム
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- 開催年月日
- 2014年10月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 高崎
- 国・地域
- 日本
TIARA静電加速器において平成25年度に行った技術開発の成果を報告する。タンデム加速器では、クラスターイオン電流増強のため、荷電変換ガス(He)の圧力に対するC$_{60}$イオンの透過率を測定した。その結果、透過率はC$_{60}$$^{1+}$で2.6\%、C$_{60}$$^{2+}$で1.4\%であった。また、最大の透過率が得られる圧力は、他の炭素クラスター(Cn:n=2-10)と比べ低い値であることが分かった。荷電変換ガス圧力を最適な値に調整することで、ターゲット位置で数十pAのC$_{60}$イオンビームが輸送可能になった。シングルエンド加速器では、マイクロPIXE分析に用いられるH$^{+}$ビームの時間に依存したエネルギーシフト量を測定するため、$^{27}$Al(p,$\gamma$)$^{28}$Siの共鳴核反応を用いたビームエネルギー測定を行っており、軽イオンマイクロビームラインでの測定系の構築及び動作試験を完了した。イオン注入装置では、クラスターイオン電流測定用ファラデーカップ(FC)の構造を検討するため、アスペクト比の異なるFCで100keV及び540keVのC$_{60}$イオン電流を測定し比較した。その結果、アスペクト比10, 15, 20のFCで測定値がほぼ一定となることから、本エネルギーではアスペクト比10以上が必要であることが分かった。