講演・口頭発表等

2009年7月

肥満進行期のエネルギー制限によるメタボリックシンドローム発症予防効果

第59回日本体質医学会総会
  • 竹森 久美子
  • ,
  • 木村 孝志
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  • 井上 敬夫
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  • 増野 功一
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  • 伊藤 浩行

主催者
第59回日本体質医学会総会
開催地
東京
【目的】重症の高血圧・高脂血症・インスリン抵抗性を併せ持つSHRSP/IDmcr-fa/faを用い、若年期の生活習慣の改善がメタボリックシンドロームの発生に及ぼす影響を、脂肪細胞の機能変化を中心に検討した。【方法】生後10週齢の雄性SHRSP/IDmcr-fa/faに85%食餌制限を2週間行った(ER群:n=5)。【結果】ER群の脂肪組織ではcontrolに比べてleptinの発現低下とadiponectinの発現上昇が見られるとともに、血清leptinの低下とadiponectinの増加が認められた。脂肪組織内でのadiponectinの多量体分布に変化は認められなかったものの、血清では総量の増加とともに、高分子adiponectinの比率が増加していた。【結論】以上のことから肥満進行期のエネルギー制限は、adipokineの分泌異常を改善することでメタボリックシンドロームの発生を抑制する効果があることが示唆された。