2016年10月
イソフルラン吸入麻酔がSHR/Izm、WKY/Izm、Crl:CD(SD)ラットの呼吸循環機能に及ぼす抑制作用及び抑制作用に対する感受性の系統差
Experimental Animals
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- 巻
- 65
- 号
- 4
- 開始ページ
- 393
- 終了ページ
- 402
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- (公社)日本実験動物学会
イソフルランは齧歯類の麻酔に幅広く用いられるが、イソフルランの吸入濃度増加がラットの呼吸循環機能に及ぼす影響及びその系統間比較に関しては十分に明らかになっていない。そこで、本研究では、麻酔気化器のダイヤル設定値を増加させた際のSHR/Izm、WKY/Izm、Crl:CD(SD)の呼吸循環器系パラメータを取得し、解析した。1.5%イソフルランによる麻酔導入後、双極誘導心電図、tail-cuff法による血圧そして呼吸数を取得した後、設定値を段階的に、2、3、4および5%へ上げ、各吸入濃度における呼吸循環器系パラメータを取得した。4%以上の吸入濃度で、RRおよびPR間隔の有意な延長が3系統で認められ、QTc間隔の有意な短縮がSHR/Izmでのみ観察された(P<0.05)。心拍変動の周波数領域解析で、LF/HFの有意な増加がSHR/Izmで、HFの有意な減少がWKY/Izmで認められた(P<0.05)。また、血圧および心拍数はSHR/Izmで顕著に減少し、一方、減少の程度は3系統の中でWKY/Izmが最も小さかった。呼吸数は、吸入濃度増加に伴い3系統で同様に減少した。以上の結果は、イソフルラン吸入麻酔による心循環器系への抑制作用に対してラット系統間で感受性に差があり、用いた3系統の中では、SHR/Izmは感受性が高いことを示唆している。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 1341-1357