2012年4月 - 2016年3月
記憶の装置としての学校―現代台湾における植民地記憶の語りに関する社会学的研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
台湾には日本統治時代に創設された学校が多い。本研究はそれらの学校を対象に、日本統治時代をめぐる歴史・記憶がどのように語られ、どのように受容されているか、を考察したものである。研究期間において現台北市内における小中学校の校史室の展示内容と創立記念行事の実施状況の全体像を明らかにした。また、台南一中同窓会・南中会とその後継校である台南二中の戦後交流のプロセスも解明した。本研究では、戦前の記憶の持続が促された要因として、日本人引揚者同窓会というネットワークと1990年代学校教育に導入された郷土教育とがあげられると指摘した。
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- 課題番号 : 24510343