成人日本人ポリゴンファントムにおける姿勢変形と線量評価への適用
第3回日本放射線安全管理学会・日本保健物理学会合同大会(日本放射線安全管理学会第20回学術大会、日本保健物理学会第54回研究発表会)
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- 開催年月日
- 2021年12月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- online
- 国・地域
- 日本
原子力機構では、日本人体格特性を考慮した線量解析での活用を目的として、成人日本人ポリゴンファントム(男性: JPM、女性: JPF)の開発を進めており、その全体概要を令和元年12月の第2回日本放射線安全管理学会・日本保健物理学会合同大会において報告した。その後、JPM及びJPFの姿勢変化機能の高度化や臓器質量等の日本人平均化等の改良を進めた。姿勢変化機能の高度化では、四肢の筋肉とリンパ節をそれぞれ12領域,8領域に細区分した後、肩,肘,手首,大腿部,膝,足首の6関節に動点を設定した。この際、ボーン機能を用いて、関節の回転角度に応じて各細区分領域がポリゴン交差を回避しつつ適切に変形するように連携させた。これにより、姿勢変化後のJPM及びJPFのデータを、四面体要素化処理や放射線輸送計算へ直接適用することを可能にした。また、臓器質量等については、解剖学的データに基づく画像処理により日本人平均値に調整した。以上により、JPM及びJPFを利用することで、多様な作業姿勢を考慮し、日本人の体格特性を反映した線量評価が可能になった。当日の発表では、JPM及びJPFの改良の他、姿勢変化による臓器線量の計算結果も報告する。