論文

査読有り
2011年7月

WAZA-ARI; X線CT検査のための線量計算システム,1; JMファントムを用いた臓器・組織線量評価のための放射線輸送計算

Radiation Protection Dosimetry
  • 高橋 史明
  • ,
  • 佐藤 薫
  • ,
  • 遠藤 章
  • ,
  • 小野 孝二*
  • ,
  • 吉武 貴康*
  • ,
  • 長谷川 隆幸*
  • ,
  • 勝沼 泰*
  • ,
  • 伴 信彦*
  • ,
  • 甲斐 倫明*

146
1-3
開始ページ
241
終了ページ
243
記述言語
英語
掲載種別
DOI
10.1093/rpd/ncr160

CT検査における被検者の被ばく線量を評価するため、web上で動作する線量評価システムWAZA-ARIを開発している。WAZA-ARIは、撮影条件を入力すると、システムに内蔵する臓器・組織線量のデータベースから、条件に対応するデータセットを抽出し、線量を評価する。本研究では、被検者の撮影時の条件等を詳細にモデル化し、PHITSコードを用いた放射線輸送計算により、線量データベースを作成する方法を確立した。ここで、人体モデルとして、身長(171cm)及び体重(65kg)が、日本人の成人男性の平均値に近いJMファントムを用いた。このファントムは、およそ1mm角のボクセルで小さな臓器も厳密に再現し、臓器質量は日本人男性の平均値に近い。また、胴体のCT検査では腕を頭上に置くため、両腕を胴体側面から除去したモデルも導入した。これらのモデルを用いて、CT装置に導入されているビーム成形フィルタでの光子減弱を考慮した輸送計算で、各臓器の線量を計算した。その結果、JMファントムと従来の解析で使用されていたMIRD型ファントムによる臓器線量に有意な差が見られ、精密な人体モデルの利用の必要性が確認された。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.1093/rpd/ncr160
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5023330
ID情報
  • DOI : 10.1093/rpd/ncr160
  • ISSN : 0144-8420

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