講演・口頭発表等

耐放射線性カメラの実用化に向けた取り組み

日本学術振興会真空ナノエレクトロニクス第158委員会第119回研究会
  • 田中 茂雄*
  • ,
  • 小沢 治*
  • ,
  • 渡辺 恭志*
  • ,
  • 武内 伴照
  • ,
  • 大塚 紀彰
  • ,
  • 上野 俊二*
  • ,
  • 駒野目 裕久*
  • ,
  • 土谷 邦彦

開催年月日
2017年10月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
東京
国・地域
日本

原子力発電所における監視システムの高度化の一環として、過酷事故時にも使用可能な耐放射線性カメラの開発に着手した。本研究は、耐放射線性を有しつつもカラーかつ高解像度なカメラを実現するため、対象とする型式を3CMOSカラーハイビジョンカメラとし、構成する部品の要素技術開発を行い、カメラシステムの試作・性能を評価した。まず、レンズとプリズムには、試作品の$\gamma$線照射試験結果から、積算線量1MGy以上でも可視光領域における分光特性を保持することを確認した。また、信号処理/信号出力部を構成する部品は、一部について$\gamma$線遮蔽構造を採用することにより1MGy以上でも使用が可能な見通しを得た。次に、耐放射線性の向上を狙ったCMOS撮像素子の設計のため、光電変換部の構造及び電極の形状を検討・試作し、$\gamma$線照射前後及び照射中の特性試験を実施した。その結果、3トランジスタ型かつフォトゲートを有する撮像素子(3TPG)が、放射線による暗電流増加を軽減できることから、$\gamma$線の積算線量240kGyで十分なダイナミックレンジを維持できることが分かった。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5060639