講演・口頭発表等

圧縮性気液二相流における保存則に基づくsharp-interface法の開発(第2報); 多次元への拡張

第37回数値流体力学シンポジウム
  • 神谷 朋宏
  • ,
  • 吉田 啓之

開催年月日
2023年12月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
名古屋
国・地域
日本

原子力発電所において事故時に炉心が溶融した時に発生することが懸念される蒸気爆発をシミュレーションするため、圧縮性気液二相流における保存則を満足するsharp-interface法を開発した。前回の発表では、一次元衝撃波問題を用いて開発手法を検証した結果について報告したが、本発表では、多次元における手法概要と検証結果について報告する。ghost-fluid法は気液界面にまたがる差分を回避できるため、それに起因する界面での数値拡散が生じない。本来、界面はセルを横切るため液体と気体が共存するセルが現れるが、そのようなセルを用意しないため、保存則を満たすことができない。そこで、VOF法によって液体と気体が共存するセルを用意することで、保存則を満たすghost-fluid法を開発した。本手法における仮想流体の値は共存セルと純粋セル(気体または液体のみで占められるセル)の相互作用を見積もった結果を反映している。多次元の基礎式の時間発展は幾何学的VOF法の一つであるスプリット法を導入して解いた。検証問題として、水中爆発問題を解析し、保存則を満たしつつ気泡の膨張や圧縮波の伝播といった蒸気爆発で現れる現象を再現できた。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5079325