2001年3月
UO$_{2}$の1次相転移; $^{235}$Uと$^{17}$O NMR研究
Physical Review B
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- 巻
- 63
- 号
- 10
- 開始ページ
- 104404\_1
- 終了ページ
- 104404\_11
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.1103/PhysRevB.63.104404
この研究は、協力的Jahn-Teller(J-T)物質UO$_{2}$に対するNMRについての報告である。この物質においては、f-電子系としては極めて異例の磁性サイト(U)と非磁性サイト(O)の両方に対するNMR信号を観測することができ、それぞれの視点からこの物質の物性を眺めると大変興味深い。磁性イオンに着目した$^{235}$U NMR実験は5f電子の電荷分布をおもにプローブするため、その転移は格子変形のみならず四極子の変化として検出される。一方、非磁性イオンの$^{17}$O NMR実験では、格子の変形のみが強く反映されるので、その一次転移はまさに格子歪みとして観測される。$^{235}$U NMRの観測成功は5f電子の局所的情報を見ることができる新たな実験手段として期待できる。また、$^{17}$O NMRで観測されたスピン・エコー振動現象から、UO$_{2}$の磁気構造が3次的であることがわかった。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.1103/PhysRevB.63.104404
- ISSN : 1098-0121