共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2023年3月

小児慢性疾患患者の成人移行期支援における患者家族中心の教育プログラムの開発・評価

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
19K11036
体系的課題番号
JP19K11036
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

10代の小児慢性疾患患者と家族の移行における心理社会的ニーズと、それに対する医療者の支援を明らかにし、患者家族中心の移行期支援における医療者向けの教育プログラムを開発・実施・評価する研究を行っている。2019年度は、10代の小児慢性疾患患者と家族の移行における心理社会的ニーズと、それに対する医療者の支援を整理するため、フィールド調査及び国内外の文献検討を実施した。文献検討の概要としては、移行プログラムは健康を維持するためのプロセスを支援しており、移行の成功を構成する指標は一貫したものは見られなかった。論文は身体疾患と精神疾患に分類されており、身体疾患では循環器疾患が最も多かった。また、移行プログラムの介入研究の効果やアウトカム指標に関する論文が以前より増していた。内容としては、移行における心理社会的構造には、個人的要因、家族や社会的サポートの要因、ヘルスケアシステムの要因、進学就職の要因があり、その中に①知識・技術、②信念・目標、③動機づけ、④家族・友人他との関係性、⑤心理社会的機能が位置づけられていた。その構造において、依存と自立(意思決定等を含む)、ヘルスケアサービスが個々の状況に応じて移行していることがわかった。さらに、医療者の心理社会的問題に対する支援はその構造に沿って行われているものの、小児医療分野では、心理社会的機能に含まれる性と生殖や進学就学、信念・目標に含まれる患者にとっての病気の意味づけに対する支援は少ないことがわかった。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K11036
ID情報
  • 課題番号 : 19K11036
  • 体系的課題番号 : JP19K11036