2020年4月 - 2023年3月
脈管・周辺軟組織を対象とした超高速超音波組織性状診断システムの開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
高速撮像下における体表近傍の脈管および周辺軟組織の機能および質的評価を可能とする信号解析技術の開発を目指し,今年度では超音波信号計測および解析法に関わる2件の研究事項を推進した.
1.脈管および周辺軟組織の形態・音響物性を考慮した生体模擬ファントムの開発と評価
信号解析技術の開発に向けた実験的検討として,多様な形態や質をもつ生体模擬ファントムでの評価が必要である.数 mm径の脈管および周辺軟組織を模した流路ファントムおよび血液模擬溶液を自作し,音波伝搬に関わる基礎的な音響物性(音速・減衰・後方散乱係数など)を解析した.一般的な生体組織の物性値や文献値と比較し,現実的な物性を得られる作成プロトコルの見通しを得た.
2.光学撮像系と超音波信号の同時計測システムの構築
これまでに,受入研究室の先行研究において超音波送受信の高速化により血管壁の運動や低S/Nな血液信号の機能情報を可視化できている.これらの解析結果の裏付けの一手法として,光学撮像系により対象物の動きを直接的に観察する方策が挙げられる.本年度では,血液模擬溶液中の5~40 um粒子を対象として,グリーンレーザ光を用いた粒子画像流速計による粒子分布の可視化を行い,これまでに開発してきた超音波撮像系と同期させることで,内腔の約20 mm四方の平面において数1,000 fps超の光学・超音波撮像を可能とするシステムを新たに構築した.
1.脈管および周辺軟組織の形態・音響物性を考慮した生体模擬ファントムの開発と評価
信号解析技術の開発に向けた実験的検討として,多様な形態や質をもつ生体模擬ファントムでの評価が必要である.数 mm径の脈管および周辺軟組織を模した流路ファントムおよび血液模擬溶液を自作し,音波伝搬に関わる基礎的な音響物性(音速・減衰・後方散乱係数など)を解析した.一般的な生体組織の物性値や文献値と比較し,現実的な物性を得られる作成プロトコルの見通しを得た.
2.光学撮像系と超音波信号の同時計測システムの構築
これまでに,受入研究室の先行研究において超音波送受信の高速化により血管壁の運動や低S/Nな血液信号の機能情報を可視化できている.これらの解析結果の裏付けの一手法として,光学撮像系により対象物の動きを直接的に観察する方策が挙げられる.本年度では,血液模擬溶液中の5~40 um粒子を対象として,グリーンレーザ光を用いた粒子画像流速計による粒子分布の可視化を行い,これまでに開発してきた超音波撮像系と同期させることで,内腔の約20 mm四方の平面において数1,000 fps超の光学・超音波撮像を可能とするシステムを新たに構築した.
- ID情報
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- 課題番号 : 20J01391
- 体系的課題番号 : JP20J01391