共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年6月 - 2022年3月

特殊詐欺状況下における中高年者の意思決定過程の解明と詐欺防止策の提言

日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)  挑戦的研究(萌芽)

課題番号
17K18696
体系的課題番号
JP17K18696
配分額
(総額)
6,370,000円
(直接経費)
4,900,000円
(間接経費)
1,470,000円

本研究の目的は、振り込め詐欺やその他の商業詐欺の被害者となる可能性の高い中高年者の保護や予防対策を実験心理学および実験経済学の融合的アプローチにより総合的に解明し、詐欺防止策を提言することである。本年度は4年目として、実験心理学グループでは、生理反応のデータ解析に注力するとともにコロナ禍前に実施した実験の高年参加者に結果の概要を報告した。実験経済学グループでは、昨年度までの研究を論文にまとめるとともに、コロナ禍の影響で対面での実験の実施が難しくなったため、オンラインで実験をするための方法を習得した。
【実験心理学グループ】コロナ禍前に追加で行った若年者の生理実験データ(皮膚コンダクタンス反応)と、異なる若年者群の既存データを用いたモデルアプローチによる論文を作成している。結果をまとめると、連続的な早い意思決定過程中の生理反応をモデル近似法により抽出したところ、不安尺度スコア、ならびに意思決定の行動パターンと皮膚コンダクタンス反応の間に有意な関係性が見いだされた。このようなモデル近似方法を用いた意思決定研究は先行研究では見当たらず、新規性が高い研究である。
【実験経済学グループ】昨年度までに行った実験研究の結果をまとめ、論文を執筆した。また、必要な追加実験はこれまで想定していた対面での実験がコロナの感染拡大防止の観点から難しいため、オンラインでの実験の実施が必要となった。そのため、今年度はオンライン実験実施に必要な技能の習得に費やした。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K18696
ID情報
  • 課題番号 : 17K18696
  • 体系的課題番号 : JP17K18696