2010年 - 2012年
アルツハイマー病における糖タンパクの糖鎖異常の解析
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
アルツハイマー病(AD)で糖鎖の変化しているトランスフェリンと免疫系関連タンパク(タンパクXとする)について糖鎖量を測定し、いずれもADの血液中で病初期から糖鎖量が変化していることを見出した。さらにタンパクXについては、ADとAD以外の認知症の鑑別診断が可能であることも示唆された。またADの髄液・血液中のタンパクXの糖鎖量の変化は髄液中Aβと相関していることから、脳内のAβの変化を血液でモニターできる指標でもあり、優秀な血液診断マーカーとなりうることが考えられた。トランスフェリンのシアル酸の変化についても、その原因がシアル酸を付加する酵素であるα-2,6 シアリルトランスフェラーゼが血液中で減少していることであることが示唆され、ADと糖鎖異常とは深く関連していると考えられた。
- リンク情報
- ID情報
-
- 課題番号 : 22590933
- 体系的課題番号 : JP22590933