2010年8月
高燃焼度まで照射した燃料ピンの健全性評価
Journal of Nuclear Science and Technology
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- 巻
- 47
- 号
- 8
- 開始ページ
- 712
- 終了ページ
- 720
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.3327/jnst.47.712
- 出版者・発行元
- Atomic Energy Society of Japan
燃料ピンの寿命決定因子の一つであるクリープ損傷を、ピン平均燃焼度で120GWd/t以上の高燃焼度を達成したオーステナイト鋼被覆管によるMOX燃料ピンを対象に評価した。ピン内圧によるクリープ損傷の程度を累積寿命損傷和(CDF)によって評価した結果、燃焼末期におけるCDFは10$^{-2}$から10$^{-4}$と非常に小さな値になり、燃料ピンにはクリープ損傷による破損に対し十分な余裕があることが示された。燃料ピンの支配的な寿命制限因子を検討するため、ピン平均燃焼度を140GWd/tまで延長した場合のCDFと外径増加を予測し、それぞれに対して暫定的に定めた制限値と比較した。その結果、燃焼度延長に伴い被覆管のスエリングが大きくなることにより、外径増加が制限値に達する時期がCDFよりも早期になることが示された。これより、オーステナイト鋼被覆管の燃料ピンの場合は、被覆管スエリングが大きくなるため、寿命はクリープ損傷よりも外径増加に事実上は支配されると考えられる。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.3327/jnst.47.712
- ISSN : 0022-3131
- CiNii Articles ID : 10026552812
- CiNii Books ID : AA00703720