MISC

2011年12月1日

先天性甲状腺機能低下症スクリーニング陽性者における母体の阻害型TSH受容体抗体の関与の検討

日本マス・スクリーニング学会誌 = Journal of Japanese Society for Mass-screening
  • 長崎 啓祐
  • ,
  • 浅見 直
  • ,
  • 野村 道代
  • ,
  • 帆苅 恵子
  • ,
  • 小田辺 なお子

21
3
開始ページ
227
終了ページ
231
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本マススクリーニング学会

【はじめに】母体の阻害型TSH受容体抗体(以下TSBAb)による一過性甲状腺機能低下症の症例は多数報告されているが、先天性甲状腺機能低下症(以下CH)のマススクリーニング(以下MS)におけるTSBAbに関する疫学的な報告はまれである。今回新潟県のMSにおける母体TSBAbによる一過性甲状腺機能低下症の頻度を検討した。【方法】対象は2002年4月から2010年3月までに新潟県のMSでTSH高値を指摘され、当科で精査を行った160例である。児の初診時に母の甲状腺機能、TSH受容体抗体を測定した。児が一過性甲状腺機能低下症かつ母体TSBAb陽性の頻度を検討した。【結果】母体のTSBAbによる一過性甲状腺機能低下症は4例であった。その発症頻度はおよそ1/40,000人であり、MS精査対象者の2.5%であった。【考察/結語】以前の報告よりやや高率にTSBAbの関与を認めた。MS陽性者の病態把握のために、母の甲状腺機能やTSBAb含めた甲状腺自己抗体の検査を積極的に行うべきである。(著者抄録)

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/10030204861
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10556839
URL
http://search.jamas.or.jp/link/ui/2012092615
ID情報
  • ISSN : 0917-3803
  • 医中誌Web ID : 2012092615
  • CiNii Articles ID : 10030204861
  • CiNii Books ID : AN10556839

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