1996年1月
14MeV中性子照射セレン酸鉄のメスバウア分光学的研究
SIF Conf. Proc., Vol. 50 (ICAME-95)
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- 開始ページ
- 99
- 終了ページ
- 102
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
セレン酸鉄(II)に14MeV中性子照射をおこない、鉄(II)が鉄(III)に変化した量を、メスバウア分光法で測定した。その結果セレン酸鉄(II)の$\gamma$線照射による結果及び$^{57}$Coでラベルしたセレン酸コバルト(II)の発光法による結果と比較検討した。14MeV中性子照射後の鉄(III)の生成量は、1水塩の方が5水塩より多いことが分かった。これは、$\gamma$線照射と$^{57}$CoのEC壊変にともなう鉄(III)の生成量が5水塩の方が1水塩より多いという結果と大きな違いを示している。セレン酸鉄(II)5水塩の構造は、鉄原子が4個の水分子に囲まれている。14MeV中性子照射では、核反応で生成した荷電粒子などが、鉄へおよぼす酸化作用をその水分子が阻害しているためと考えられる。