再処理低レベル放射性廃液のセメント固化体からの水素ガス生成の検討
放射線利用フォーラム2017 in 高崎 / 第1回QST高崎研シンポジウム
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- 開催年月日
- 2017年1月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 高崎
- 国・地域
- 日本
東海・再処理施設の低放射性廃棄物処理技術開発施設(LWTF)では、低レベル放射性廃液の処理により発生するスラリ廃液及び炭酸塩廃液をセメント固化し廃棄体を作製することを計画している。本研究では、作製したセメント固化体からの水素発生量を検討するため、量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所のコバルト60$\gamma$線照射施設にて、セメント試料の$\gamma$線照射試験を行い、水素生成G値(G(H$_{2}$))を測定した。その結果、スラリ固化体(充てん率10$\sim$50wt\%)のG(H$_{2}$)は、約0.04であり、スラリ廃液を充てんしていない場合に比べて、およそ半分に低下した。また、炭酸塩固化体(充てん率10$\sim$30wt\%)のG(H$_{2}$)は、約0.05であり、炭酸塩廃液を充てんしていない場合に比べて、およそ1/3に低下した。炭酸塩固化体のG(H$_{2}$)がスラリ固化体の値よりも高かった要因として、炭酸塩廃液中の炭酸イオンは、水の放射線分解で生成する水素ガス発生量を増加させる作用がある一方、スラリ廃液中に含まれる硝酸イオンは、水素ガス発生量を減少させる作用があるためと考えられる。