論文

1994年10月

泌尿器科領域におけるTazobactam/Piperacillin(PIPC)の基礎的・臨床的検討

日本化学療法学会雑誌
  • 林 俊秀
  • ,
  • 渡辺 豊彦
  • ,
  • 竹中 皇

42
Suppl.2
開始ページ
541
終了ページ
552
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(公社)日本化学療法学会

1)尿路感染症分離株14菌種206株に対する本剤のMICを測定し,PIPC,sulbactam/cefoperazone (SBT/CPZ),latamoxef (LMOX),ceftazidime (CAZ)と比較した。本剤の抗菌力は,グラム陽性菌に対してはStaphylococcus epidermidisでSBT/CPZに劣るものの,PIPCとほぼ同等,LMOX, CAZより優れた抗菌力を示した。グラム陰性菌ではLMOX, CAZには劣るものの,SBT/CPZとほぼ同等,PIPCとは同等ないし1管程度優れた抗菌力を示した。2)複雑性尿路感染症37例に本剤1回1.25g〜2.5gを1日2回,4〜8日間連続点滴静注した。複雑性尿路感染症30例の総合臨床効果は著効4例,有効18例,無効8例であった。細菌学的効果では48株中,消失38株,存続10株であった。自・他覚的副作用はなかった。臨床検査値異常としてGPTの上昇を2例に,GOT, GPT, Al-P, γ-GTPの上昇を1例に,好酸球の増多を1例に認めた

ID情報
  • ISSN : 1340-7007
  • 医中誌Web ID : 1995080975

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