講演・口頭発表等

マルチスケール大気拡散計算とベイズ推定に基づく放出源情報推定手法の開発

日本原子力学会2020年秋の大会
  • 寺田 宏明
  • ,
  • 永井 晴康
  • ,
  • 都築 克紀
  • ,
  • 門脇 正尚
  • ,
  • 古野 朗子

開催年月日
2020年9月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
福岡(online)
国・地域
日本

原子力事故等において大気中に放出される放射性物質の放出源情報を、空間スケールの異なる大気拡散計算と様々な種類の環境測定値の総合的比較により逆推定する手法を開発した。本手法では、空間スケールの異なる範囲で得られた様々な環境測定データから作成した測定値ベクトルと、計算領域や解像度が異なる拡散計算から作成したソース・レセプター行列をベイズ推定で用いることで、複数の空間スケールの拡散計算が様々な環境測定データを総合的に再現するように放出率を最適化する。本手法を、福島第一原子力発電所事故時の$^{137}$Cs放出率推移の最適化に適用した。発電所周辺域, 東日本域, 北半球域の3つの空間スケールの拡散計算と、国内における地表沈着量や日降下量のほか、国内外における大気中濃度の観測データを使用して、従来研究においてベイズ推定を用いず領域スケールのデータのみから推定された放出率を最適化したところ、拡散計算の再現性が向上することを確認した。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5069031