βクリプトキサンチン含有みかんジュース摂取によるリポポリサッカリド(LPS)誘発急性腎炎の予防効果について検討した。雄性の8週齢C57BL/6Jマウス使用した。LPSで腎炎を誘発し、「アシタノカラダみかんジュース(0.9mg)」を事前投与した群をI群、「POM愛媛みかん(2.5mg)」を事前投与した群をII群、βクリプトキサンチンを事前投与していないLPS単独投与群をL群、βクリプトキサンチンを事前投与せずLPSの投与もしていない群をC群とした。βクリプトキサンチンが0.9mg/100mL、2.5mg/100mL含有されているみかんジュースの飲水によって、濃度依存的に血中濃度が上昇した。LPS投与に伴い腎糸球体内で基底膜の肥厚と足細胞の異常形態、メサンギウム領域の拡大を引き起こし、腎糸球体内に強い炎症反応を認めた。LPSによる腎炎の誘発前からβクリプトキサンチン含有みかんジュースを摂取した個体では、βクリプトキサンチン血中濃度依存的に基底膜の肥厚、足細胞の異常形態、メサンギウム領域の拡大、さらに炎症反応の全ての軽減を認めた。