2015年4月 - 2017年3月
クランプトアイソトープによる最終氷期最盛期の日本海表層水温復元
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
大陸氷床発達に伴い海水準が低下した最終氷期に、日本海は閉鎖的な環境となり低温・低塩分化した。当時の海水温を定量的に復元するため、日本海若狭湾において海底堆積物試料を採取し、試料中に含まれる浮遊性有孔虫殻のクランプトアイソトープおよび珪質鞭毛藻群集組成分析を行った。クランプトアイソトープに関しては分析値の再現性向上に時間を要し実試料の分析が充分に行えなかった。珪質鞭毛藻群集記録についてモダンアナログ法を適用し、最終氷期の若狭湾の水温を5℃と見積もった。また、1万2千年前の水温復元値は14℃と現在と同程度となったことからこの時までに対馬暖流の流入が完全に再開していたことが示唆された。
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- 課題番号 : 15K13585
- 体系的課題番号 : JP15K13585