共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2026年3月

日本の公立学校における外国籍教員の実践と教育的役割に関する質的研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究  若手研究

課題番号
21K13528
体系的課題番号
JP21K13528
配分額
(総額)
3,380,000円
(直接経費)
2,600,000円
(間接経費)
780,000円

日本の公立学校には、多くの「外国籍教員」が働いているが、その実態は把握されないままである。かれら外国籍教員がどのような課題に直面しているかを、本研究は質的に明らかにし、その課題の克服の方途をさぐる。加えて、これまで不可視化されてきた日本の学校の民族的多様性や、外国籍教員たちの多様な教育実践に光をあて、日本の教育現場の多様性として再定義する。
現在日本の公立学校で働く外国籍教員は、その職を「任用の期限を附さない常勤講師」とされている。現行の解釈では、学校長などの管理職には登用できないこととなっているが、これらは、教員個人のキャリア形成という面だけでなく、慢性的な教員不足の中、必要な人材を必要な役割に置くことができないという教育現場全体の問題でもある。
異文化のルーツの児童生徒が増える中で、外国にルーツをもつ教員が果たす教育的役割はますます大きくなるだろう。今後外国籍者をどのように日本の公教育に位置づけるか、本研究の質的データが果たす意義は大きいと確信している。
本研究は、実際に日本の教育現場で働く外国籍教員を研究対象とするが、教員らの国籍に関するデータは公表されていないため、研究協力者との出会いが最も重要である。また国籍や出自は協力者のプライバシーに関わることから、研究倫理の遵守はもちろんのこと、調査者と協力者との信頼関係や、調査の透明性を重視する。そこで、調査者が実際に関わる民族教育団体のネットワークから協力者にアクセスし、信頼関係のもとで慎重かつ確実な質的調査を展開していく。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K13528
ID情報
  • 課題番号 : 21K13528
  • 体系的課題番号 : JP21K13528