ADSターゲットビーム窓材(SS316L)の液体金属中腐食に及ぼす照射の影響
日本原子力学会2018年秋の大会
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- 開催年月日
- 2018年9月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 岡山
- 国・地域
- 日本
加速器駆動未臨界システム(ADS)では、核破砕中性子源及び炉心冷却材として、鉛ビスマス液体金属を用いる。本研究では、ADSターゲット窓候補材の一つであるSS316L鋼に対して、イオン照射後に鉛ビスマス中にて浸漬試験を行い、材料腐食に及ぼす照射の影響を評価した。照射温度450$^{\circ}$C、表面にて4及び8dpaまでの損傷量までFeイオン照射した316L鋼を、飽和酸素濃度, 低酸素濃度に調整した450$^{\circ}$Cの鉛ビスマス中にて330時間浸漬し、表面の腐食状態を断面SEM等により観察した。未照射部では、酸化被膜が十分に形成しない環境において、照射により酸化腐食が促進した。また、鉛ビスマス中への鉄等の流出も照射部において観察された。以上のように、液体金属中で照射を受ける材料では、鉛ビスマス界面での物質移行過程が重要であることを示す結果が得られた。