2008年3月
日負荷追従運転時におけるMOX燃料のFPガス放出挙動; FASTGRASSコードによるIFA-554/555試験評価
JAEA-Technology 2007-070
- ,
- 開始ページ
- 27
- 終了ページ
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等
- DOI
- 10.11484/jaea-technology-2007-070
日本原子力研究開発機構におけるATR-MOX燃料開発の一環として、ハルデン炉(HBWR)においてIFA-554/555日負荷追従試験を実施した。IFA-554/555は燃料要素内圧測定計装,燃料中心温度測定計装,燃料スタック伸び測定計装及び被覆管伸び測定計装を装備した照射リグであり、日負荷追従運転時の照射挙動の解明を目的とした試験である。原子力発電の日負荷追従運転は経済性向上に有用なオプションの一つであるが、このような運転下では、短期間での出力変動に起因する機械的,熱的な照射条件が変化することになる。本報告書では、IFA-554/555日負荷追従試験時の出力変動による燃料要素内圧上昇に着目し、日負荷追従運転がMOX燃料からのFPガス放出挙動に及ぼす影響について検討を行った。過渡時FPガス放出挙動の評価が可能なFASTGRASSコードを用いた解析評価の結果、日負荷追従運転時には、温度が高くなる燃料ペレット中心部で燃料ペレット内結晶粒界に残留しているFPガスが、燃料ペレットの温度や内部応力の変化によって放出されるが、結晶粒界に残留しているFPガス量が一定量まで低下すると、FPガスが放出しなくなることがわかった。また、日負荷追従運転により定格運転時のFPガス放出量が減少するため、全照射期間を通じたFPガス放出率は日負荷追従運転による影響をほとんど受けないことがわかった。
- リンク情報
- ID情報
-
- DOI : 10.11484/jaea-technology-2007-070