共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

銀河間プラズマの集中と循環を探るX線カロリメータ大型アレイの開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
18H01260
体系的番号
JP18H01260
配分額
(総額)
17,030,000円
(直接経費)
13,100,000円
(間接経費)
3,930,000円

銀河と銀河間空間の相互作用、銀河間物質の銀河への集積と循環の歴史を探るために、理論計算に基づく研究と、X線での高エネルギー分解能多画素読み出しを可能とする検出器の開発研究を平行してすすめている。理論的研究においては、公開されている大規模宇宙論シミュレーションデータを解析し、それにX線放射モデルを仮定して、観測上どのように見えるか、またX線以外の情報と結びつけることにより、どのような物理状態を知ることができるか、という擬似観測を行い、実際の観測における戦略、必要な感度、視野、エネルギー分解能、などの検討を行なっている。
検出器の開発においては、上記の理論研究を参考にして、高エネルギー分解能、空間分解能で、感度を高める目標を定めつつ、GHz多重化読み出し回路となる超伝導共振回路の設計、製作を行なっている。2019年度はX線素子と共振回路の結合定数の最適化による、ノイズの低減を試みて、8チャネル、16チャネルの回路を設計・製作し、基礎的な評価を行い、ほぼ要求通りの共振周波数、共振深さ、結合定数での製作ができていることを確認した。また低温HEMTアンプのノイズ測定、磁気シールドの製作、極低温配線と室温高周波回路の構築、復調回路の検討など読み出し回路の構築を始めている。昨年度は、冷却試験装置のトラブルにより、超伝導共振回路とマイクロカロリメータの結合試験に至らなかったが、マイクロ波源の導入等測定再開への準備を進めた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18H01260
ID情報
  • 課題番号 : 18H01260
  • 体系的番号 : JP18H01260