次期汎用評価済核データライブラリーJENDL-4開発のために、$^{90,91,92,94,96}$Zrの核データを、中性子入射エネルギーが0.1$\sim$20MeVの範囲において理論計算した。計算には核反応コードPODを用いた。4種類の理論模型(球対称光学模型,歪曲波Born近似,Kalbach前平衡模型,Hauser-Feshbach統計模型)を適用し、得られた断面積を実験データ及びJENDL-3.3の評価値と比較した。その結果、keV領域で近年測定された中性子捕獲の平均断面積を、本計算によって定量的に再現できた。さらに、全断面積,弾性散乱及び(n,2n)断面積に対して、計算結果がJENDL-3.3と同様に実験値と一致することを確認した。