共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

食感日本語表現の多言語辞書作り-食感表現学習教材セットの創作も目指して-

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
17H01961
体系的課題番号
JP17H01961
配分額
(総額)
18,070,000円
(直接経費)
13,900,000円
(間接経費)
4,170,000円

食品を食べた時の食感表現のうち、「バリバリ」や「ねちゃねちゃ」といったオノマトペ(擬音語・擬態語)表現と「かたい」「コシが無い」などの一般表現が、日本語以外の言語を母国語(英語・独語・仏語・中国語)とするパネリストによりどのように表現されるか食感表現を収集し、日本語-非日本語間の食感対照表を作成することを目的として以下の実験・調査を実施した。
さまざまな物性特性と各種食感表現を呈する食品の選定を行い、破断強度の大小を理解するバリ~パリ系の煎餅とボキッ~ポキッ系のプリッツ、粘稠性強度の大小を理解するグニャ~クニャ系のグミとネチョ系のゼリー、弾性強度を理解するフワ系のスポンジケーキ、油分・水分バランスを理解するカリカリ系のベーコンを調製し、日本語話者、フランス語話者、ドイツ語話者、中国語話者からの食感表現を採取し、また、各試料の各物性特性および咀嚼中の香気量を測定している。各言語によって、言葉の種類数、使われる頻度に違いが見られ、各物性特性における食感表現使用範疇の特定が進められつつある。
上記実食データの収集と同時に、各言語のこれまでに出版された辞書類を集め、収載されている食感表現の整理抜粋を進めることで、食感表現の実食に伴う表現と、慣習的な使用表現との間の相違をまとめつつある。なお、辞書類の調査は、過去の版を入手できるものは、時系列変化も考察し、食感表現の消長についても焦点を当てる。
一部解析結果をトロントで行われた研究会(Conference on the Language of Japanese Food)にて“Which crackers are you talking about?:Analysis of Japanese mimetics for imagined food textures”で発表した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17H01961
ID情報
  • 課題番号 : 17H01961
  • 体系的課題番号 : JP17H01961