論文

査読有り
2020年6月

ハイブリッド技術を用いた熱化学水素製造ISプロセスの硫酸分解器用容器構造体の研究

Mechanical Engineering Journal (Internet)
  • 井岡 郁夫
  • ,
  • 岩月 仁
  • ,
  • 栗木 良郎*
  • ,
  • 川井 大輔*
  • ,
  • 横田 博紀*
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  • 久保 真治
  • ,
  • 稲垣 嘉之
  • ,
  • 坂場 成昭

7
3
開始ページ
19-00377\_1
終了ページ
19-00377\_11
記述言語
英語
掲載種別
DOI
10.1299/mej.19-00377

熱化学水素製造法ISプロセスは、大規模かつ経済性の高い水素製造法の候補の一つとして研究開発が進められている。ISプロセスの硫酸を蒸発・ガス化し、熱分解する工程の腐食環境は過酷であり、その環境に耐える機器材料にはセラミックスが用いられている。本研究は、脆性材料であるセラミックスに代わり、表面改質技術を用いて耐硫酸性と延性を兼ね備えるハイブリッド材料の開発を狙いとしている。プラズマ溶射技術とレーザー溶融処理技術の組み合わせより試作したハイブリッド材料試験片は、95\%沸騰硫酸中で腐食速度0.01mm/yと良好な耐食性を示した。これは、表面に形成させた高Si濃度の耐食層が硫酸環境で酸化し、接液面にSiO$_2$層が生成したためと考えられる。さらに、本技術による容器の製作性を確認するため、溶接部、面取り部、曲面と容器形状要素を有する容器状構造体を試作したところ、表面に形成させた耐食層に剥離等の欠陥は認められなかった。このことから、硫酸に耐食性を有し、容器形状に施工可能な表面改質手法の基本技術を確証した。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.1299/mej.19-00377
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5067961
ID情報
  • DOI : 10.1299/mej.19-00377
  • ISSN : 2187-9745

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